AOKI、電通子会社に2・5億円 「スポンサー料先払い」名目 賄賂性捜査

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、紳士服大手「AOKIホールディングス」側が、大会組織委員会元理事の高橋治之(はるゆき)容疑者(78)=受託収賄容疑で逮捕=が代表のコンサルティング会社「コモンズ」とコンサル契約を結んだ時期の前後、組織委へ払うスポンサー料の「先払い」名目で広告大手「電通」子会社に2億5千万円を支出していたことが19日、関係者への取材で分かった。

支払いは電通子会社を通じて行われ、一部は競技団体に渡り、1億5千万円が高橋容疑者の手元に残った。AOKIはその後、組織委に対し2億5千万円とは別に5億円を支払いスポンサーの一つ「オフィシャルサポーター」となった。

AOKI前会長の青木拡憲(ひろのり)容疑者(83)=贈賄容疑で逮捕=は東京地検特捜部の調べに「(2億5千万円が)コモンズを経由することは把握していたが、全額五輪スポンサー料として扱われると思っていた」と供述。特捜部は、コンサル契約に基づき高橋容疑者が受け取った賄賂の計5100万円以外にも、AOKIから受け取った1億5千万円が賄賂に当たるか慎重に調べているもようだ。

関係者によると、高橋容疑者は平成29年1月、青木容疑者にスポンサー契約を打診。AOKI側は、自社の代理店で高橋容疑者と関係の深い電通子会社の幹部(当時)から「スポンサー料は7億5千万円」と伝えられたという。

その後、子会社側から「よりスポンサー料が高い企業の選定を優先して行っているが、一部を先払いしてほしい」と促され、AOKIは2億5千万円を支出。30年までに、手数料を差し引いた2億3千万円がコモンズにわたった。うち数千万円は別の代理店経由で日本オリンピック委員会加盟の2競技団体に、AOKIからのスポンサー料として支払われ、コモンズには1億5千万円が残った。

コモンズがAOKIの関連会社とコンサル契約を結んだのは29年9月だった。

高橋容疑者は1億5千万円について「コンサル契約以前の業務への未払い報酬分」などと説明している。

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