安倍氏国葬で住民監査請求 北海道、京阪神の弁護士ら

記者会見する住民監査請求をした谷次郎弁護士(中央)ら=19日、大阪府庁
記者会見する住民監査請求をした谷次郎弁護士(中央)ら=19日、大阪府庁

政府が7月に閣議決定した安倍晋三元首相の国葬は憲法などに違反するとして北海道、京都府、大阪府、兵庫県の弁護士や地方議員らが19日、各道府県に対し、知事や議長ら参列が見込まれる関係者への公金支出の差し止めを求める住民監査請求をした。これとは別に市民団体が違憲訴訟を大阪地裁に起こした。

監査請求書では、安倍氏について「政治の私物化を追及されるなど肯定的評価ばかりではない」と指摘。国葬は故人に対して敬意や弔意を持っていない人にも追悼を強いることになり思想良心の自由を保障した憲法19条に違反すると訴えた。昭和22年に国葬令が失効して法的根拠も欠くとしている。

その上で、国葬には知事や議長が公費で参列することが予測されるものの、公費の支出は地方自治法で定めた「住民の福祉増進」の目的にも合致しないと主張した。

大阪府庁で記者会見した請求人の谷次郎弁護士は「声明やデモだけでなく、さまざまな形で批判の声を上げていきたい」と語った。兵庫県庁で会見した弘川欣絵弁護士は「私たちの税金が思想良心の自由を侵害するために使われるのは許されない」と述べた。

住民監査請求とは別に、大阪では国葬に反対する市民団体が19日、閣議決定の取り消しなどを求める仮処分申請と思想良心の自由の侵害を訴える違憲訴訟を大阪地裁に起こした。原告の小山広明さん(80)は「法的根拠のない閣議決定は民主主義社会であり得ない。安倍さんに対しても失礼だ」と訴えた。

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