ひょう被害を受けた千葉・市川のナシ、西船橋駅で販売

「市川のなし」を購入するため多くの駅利用者が足を止めた=19日、千葉県船橋市の西船橋駅(前島沙紀撮影)
「市川のなし」を購入するため多くの駅利用者が足を止めた=19日、千葉県船橋市の西船橋駅(前島沙紀撮影)

JAいちかわ(千葉県市川市)は19日、6月のひょう被害で傷ついた「市川のなし」をJR西船橋駅の改札内で販売した。2キロ入りで1袋1千円の「幸水」を500袋販売。県内で最も乗降客数の多い同駅では、多くの人が足を止め、購入していた。傷はあるが、味は昨年と全く変わらないという。ナシの販売は20、21日の午後2時からも同じ場所で行われる予定だ。

市川市でのひょう被害は半世紀ぶりで、ナシは「あた梨(り)ちゃん」と、災い転じて福となすよう命名された。また、生産者はナシの表面についた傷を「えくぼ」と呼び愛着を持っているという。

産出額・生産量・栽培面積とも全国首位を誇る千葉県のナシだが、6月3日の降ひょうで幼果や葉の損傷を受け、被害面積は227・05ヘクタール、被害額は16億4616万9千円に上った。被害を受けた市川、鎌ケ谷、松戸、船橋の4市の中で最も被害の大きかった市川市は被害面積183ヘクタール、被害額13億4946万円で、全体の8割以上を占める。JAいちかわ管内のナシ農家203軒のうち170軒が被害にあったという。

県は、被害を受けた農家に対し、次年度の生産を継続するために必要な運転資金や施設の復旧資金を無利子で融資。8月15日時点で16軒の農家が希望しているという。県流通販売課では、被害を受けたナシをPRするほか、損傷で販売できなくなったナシを加工し販売したいという相談を受け、関係業者とつなぐといったことを行っており、18日時点で3件対応した。

JAいちかわの今野博之理事長(67)は、「お盆を過ぎ一番甘さが出てきている。230年以上の歴史がある『市川のなし』の生産者を助けるため、職員一丸となってPRする」と意気込んだ。(前島沙紀)

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