ロシア占拠の原発、非武装化訴える 国連総長、ウクライナ・トルコ大統領と会談

握手するウクライナのゼレンスキー大統領(中央)と国連のグテレス事務総長(右)、トルコのエルドアン大統領=18日、ウクライナ西部リビウ(ロイター=共同)
握手するウクライナのゼレンスキー大統領(中央)と国連のグテレス事務総長(右)、トルコのエルドアン大統領=18日、ウクライナ西部リビウ(ロイター=共同)

ロシアによるウクライナ侵攻で、国連のグテレス事務総長は18日、ウクライナ西部リビウで同国のゼレンスキー大統領、トルコのエルドアン大統領と3者会談を行った。3者は8月に入り戦闘が激化し、重大事故が起きる危険性が指摘されている南部ザポロジエ原発の安全確保策などを協議した。ただ、同原発の安全確保に向けた国際原子力機関(IAEA)視察団の立ち入りが実現するかは不透明なままで、同原発を巡る緊張は続く公算が大きい。

ウクライナ大統領府によると、会談後の共同記者会見で、グテレス氏は同原発の状況に「深い懸念」を表明。露占拠下にある同原発から装備や部隊を除去し、原発を非武装化すべきだと改めて訴えた。エルドアン氏も「(1986年に爆発事故が起きた)チェルノブイリ原発の悲劇の再現は容認できない」と強調した。

ゼレンスキー氏は、ザポロジエ原発へのIAEA視察団の立ち入りについて、視察団がウクライナの支配地域を通過する形で実施することでグテレス氏と合意したと明らかにした。

しかしロシアは、視察団の立ち入りは自身の支配地域を通して行われるべきだと主張。その場合、ロシアの不法占領を追認する形となりかねない。さらに露外務省は18日、同原発の安全を維持するためだとして「非武装化は受け入れられない」とも表明。ロシアが今後、非武装化やウクライナ主導での視察団の立ち入りを認める保証はない。

3者はまた、今月に再開されたウクライナからの穀物輸出を拡大する必要性などを確認。ゼレンスキー氏はグテレス氏に、ロシア側に拘束されているウクライナ軍人の保護や解放に向けた協力も要請した。

グテレス氏は19日、穀物輸出が再開された南部オデッサの港を視察する予定。

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