編入試験始まる 里見香奈女流五冠、初の棋士なるか

棋士編入試験第1局に臨む里見香奈女流五冠(左)と徳田拳士四段=18日午前、大阪市福島区の関西将棋会館(代表撮影)
棋士編入試験第1局に臨む里見香奈女流五冠(左)と徳田拳士四段=18日午前、大阪市福島区の関西将棋会館(代表撮影)

将棋の里見香奈女流五冠(30)=清麗・女流王座・女流王位・女流王将・倉敷藤花=が「女流棋士」とは別制度の「棋士」を目指す女性初の棋士編入試験の第1局が18日午前、大阪市福島区の関西将棋会館で始まった。試験は新四段5人と1カ月に1局ペースで対戦し、3勝すれば合格。これまで将棋界に女性の棋士はおらず、里見女流五冠の新たな歴史への挑戦が始まる。

編入試験の対局室は、関西将棋会館で最も格の高い「御上段の間」が用意された。下座に着いた里見女流五冠はまっすぐ顔を上げ、目を閉じて対局開始を静かに待った。

第1局の相手は徳田拳士四段(24)で、今年4月、山口県出身で初の棋士となった。今年度成績は12勝1敗で、勝率9割2分3厘は現時点で1位と勢いがある。一方、里見女流五冠の今年度の男性棋士との対戦成績は7勝4敗だ。

午前10時に対局が始まると、振り駒で先手となった徳田四段が飛車先の歩を突き、里見女流五冠は角道を開けた。

編入試験第1局が始まり、「よろしくお願いします」と頭を下げる里見香奈女流五冠(左)と徳田拳士四段=18日午前、大阪市福島区(日本将棋連盟提供)
編入試験第1局が始まり、「よろしくお願いします」と頭を下げる里見香奈女流五冠(左)と徳田拳士四段=18日午前、大阪市福島区(日本将棋連盟提供)

将棋のプロは棋士と女流棋士がいて制度が異なり、棋士になるには養成機関「奨励会」を卒業するか、編入試験合格が条件。現行制度の受験者は今泉健司五段(49)、折田翔吾四段(32)に続いて3人目で、女性では初めて。過去2人の受験者はいずれも合格している。

里見女流五冠は島根県出雲市出身。女流棋士として活躍する一方で、奨励会最高段位の三段まで昇段したが、平成30年に年齢制限のため退会した。終盤の鋭さから「出雲のイナズマ」と呼ばれる。

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