五輪関連要望書を押収 東京地検特捜部 AOKI、高橋容疑者への依頼か

高橋治之容疑者(松井英幸撮影)
高橋治之容疑者(松井英幸撮影)

東京五輪のスポンサー契約を巡る贈収賄事件で、東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕された元理事の高橋治之(はるゆき)容疑者(78)に対し、紳士服大手「AOKIホールディングス」側が五輪関連事業で要望する内容などをまとめた文書を特捜部が押収していたことが18日、関係者への取材で分かった。特捜部は、贈賄容疑で逮捕されたAOKI前会長の青木拡憲(ひろのり)容疑者(83)らが高橋容疑者に有利な取り計らいを依頼した証拠になりうるとみているもようだ。

関係者によると、青木容疑者は平成30年10月に東京五輪の「オフィシャルサポーター」としてのスポンサー契約を組織委と締結した後、AOKIの部下に対し、関連会社を通じてコンサル契約を結んでいた高橋容疑者に五輪関連事業で要望する内容を社内で集約するよう指示したという。

AOKIは当時、スポンサー契約に基づいて大会エンブレムを使用した公式ライセンス商品などの販売を予定していた。販売するためには組織委の承認が必要だったため、要望書のなかにはライセンス商品の審査を早めることなどが含まれていたという。

高橋容疑者は逮捕前の任意聴取に対し、ライセンス商品の審査について「AOKIに限らず、全ての商品の販売を急ぐよう組織委側に意見しただけ」と説明していた。

特捜部は高橋容疑者が組織委側に審査を急ぐよう伝えた行為が理事としてAOKI側に図った便宜の一部に当たる可能性もあるとみて調べている。

高橋容疑者は29年9月、AOKI側とコンサル契約を締結。特捜部はコンサル料として支払われた計5100万円が賄賂にあたるとして今月17日、受託収賄容疑で高橋容疑者を逮捕した。

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