中国、猛暑で電力不足 習指導部も対応指示

中国の国旗(ロイター)
中国の国旗(ロイター)

【北京=三塚聖平】中国各地が60年ぶりともいわれる記録的な猛暑と水不足に見舞われている。四川省などでは電力需給が逼迫(ひっぱく)し、工場に操業停止が命じられた。事態を深刻視した習近平指導部も、電力不足の対応に乗り出している。

中国メディアによると、7月から長江流域を中心に記録的な高温が続いている。気象の観測記録が残る1961年以降、最も強烈な暑さとされ、内陸部の重慶市では今月17日、最高気温が44・6度に達した。本来は洪水が多い季節にもかかわらず水不足も深刻で、長江流域の降雨量は過去60年間で最も少ないという。

冷房などの利用で電力需要が高まる一方で、水力発電に必要な水が不足し、電力供給が大幅に低下する事態となっている。

水力発電の比率が高い四川省の当局は省内の多くの工場に対し、今月15日から20日までの操業停止を求めた。中国企業や日系企業に影響が出ており、トヨタ自動車は四川省成都市の合弁工場の稼働を15日から停止している。政府機関には冷房の設定温度を26度以上にし、エレベーターではなく階段を積極的に利用するよう通達が出ているという。

四川省のほか、江蘇、安徽、浙江などの各省も企業や家庭に節電を呼びかけている。

中国共産党序列7位の韓正副首相は17日、国有送電企業大手の国家電網と会合を開き、電力供給を確実に行うよう指示した。電力不足は景気悪化や社会不安につながるため、今秋の党大会を前に神経をとがらせているとみられる。

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