Travis Japan「夢のハリウッド」 ジャニーズ海外進出へ第一歩

米国で人気の公開オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)」に出場し、高評価を得たTravis Japan(ジャニーズ事務所提供)
米国で人気の公開オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)」に出場し、高評価を得たTravis Japan(ジャニーズ事務所提供)

今年3月から米国留学中の、ジャニーズjr.の人気グループ「Travis Japan」(以下、トラジャ)。早くも7月、米有名公開オーディション番組に出場し、観客総立ちの喝采を浴びて認められるなど、成果を上げている。得意のアクロバティックなパフォーマンスで、ダンス大会でも入賞。ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長の悲願だった「夢のハリウッド」に、一歩一歩近づいているのだ。

米人気番組「AGT」で準決勝進出

トラジャはジャニーズjr.内の7人組グループ。2012年、ダンスに秀でたメンバーを集めて結成され、ユニット名はマイケル・ジャクソンの振り付けで知られるトラヴィス・ペインの名にちなみ、亡きジャニーさんが命名した。今年3月から、ロサンゼルスの一軒家で共同生活を送りながら、ダンスや語学を学び、コンテストに出場するなど〝武者修行〟に励んでいる。

トラジャが現地で一気に注目されたのは7月12日。米NBCの人気番組「アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)」に出演し、オリジナルの代表曲「夢のハリウッド」を英語で披露した。冒頭、アカペラ(伴奏なしの歌)でハーモニーを聞かせ、一糸乱れぬシンクロダンスやバク転を絶え間なく繰り出し、米国進出の熱い思いをパフォーマンスに重ねたところ、会場の3000人の観客と審査員から総立ちの大喝采を受けたのだ。

辛口評で知られる審査員の大物音楽プロデューサー、サイモン・コーウェルも「素晴らしい!」と絶賛し、後に自身のツイッターにトラジャの動画をアップしたほど。番組内でトラジャは将来の夢を問われ、メンバーの川島如恵留(のえる)(27)が「世界で最もビッグなスターになること」と宣言。川島はさらに「夢をかなえるため、僕たちは日本でのキャリアも、家も棄ててきた。このAGTでしか実現できないことがある」と、退路を断って渡米した真っすぐな思いを吐露。すると客席から再び、大声援が沸き起こった。

3人の審査員とも合格を示す「YES」を出し、トラジャは準決勝進出を決めた。準決勝の模様は現地時間9月6日に放送予定だ。

AGTは2006年から、コーウェルが中心になって製作されているスター発掘番組。日本でも過去、「アメリカン・ネクスト・スター」の題名で放送され、賞金100万㌦をかけ、明日のスターが競い合う。コーウェルは同番組の英国版でも審査員を務めており、そこから英歌手スーザン・ボイルが誕生した。

ダンス「WOD」でも全米4位、世界9位

トラジャは7月末には、ダンス大会「ワールド・オブ・ダンスチャンピオンシップ 2022」(以下、WOD)に出場。ここでもチーム部門で全米4位、世界9位に輝き、「ベストコスチューム賞」「観客賞」も受賞した。

「ワールド・オブ・ダンスチャンピオンシップ 2022」ではチーム部門で全米4位、世界9位を勝ち取ったTravis Japan(ジャニーズ事務所提供)
「ワールド・オブ・ダンスチャンピオンシップ 2022」ではチーム部門で全米4位、世界9位を勝ち取ったTravis Japan(ジャニーズ事務所提供)

結果を受けトラジャは8月7日、公式インスタグラムでインスタ・ライブを実施。体調不良だった吉澤閑也(27)を除く6人が参加し、川島はWODの結果について「ダンスに関し、自信がついた。結果も出た。ここから先の未来を共有できるのが一番幸せだと思う」と、ダンス力が現地で認められた喜びを語った。またAGTの準決勝進出についても、松田元太(23)が「誰でも知っている有名番組に、みんなで出られ、結果もうれしい」と笑顔を見せた。

英語発信で悲願の米国進出へ

これまで世界の音楽界でアジア勢は、BTSなど韓国のK-POPが牽引(けんいん)してきた。日本でトップアーティストを抱えるジャニーズ事務所では過去、初代ジャニーズや、少年隊が米国に留学。トラジャは38年ぶり3組目となる。グループ名のもととなったペインにダンス力を認められており、JーPOPの海外進出にふさわしい実力を備える。

そこで鍵となるのが、世界共通言語である英語。メンバーは現在、ダンスだけでなく語学力も磨いており、AGTにももちろん通訳なしで出場し、発言した。SNSでの英語発信も続けており、公式インスタグラムでは英語表記を優先し、母語である日本語が後に続くスタイル。これはもちろんK-POPの世界的アーティストも歩んできた道のりだ。着々と米国で成果を上げているトラジャの活動は、J-POPの可能性を占う上でも今後、目が離せそうにない。(飯塚友子)


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