浪速風

生命のゆりかご

わずかな手がかりをもとに少しずつ謎を解き明かしていく。そんなミステリー小説のような展開だ。手がかりは、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った砂粒。岡山大などの研究チームが生命の源となり得る物質が含まれていたことを発見し、続いて海洋研究開発機構などのチームが、砂粒はゆりかごのように物質を守る役割を果たしていたことを突き止めたという

▶まだ仮説だが、遠い昔、宇宙のどこかから飛んできたゆりかごを受け止めた海は、小さな生物を育み、それが進化を続けて人類が誕生した、ということになる。手塚治虫の漫画『火の鳥』に出てくるようなストーリーである

▶宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、リュウグウの試料を世界の有力な研究機関に提供。研究は加速する。仮説は補強されるのか、あっと驚く新発見が加わるのか。続きが楽しみだ。ゆりかごは、いつ、どこで、どのようにして作られたのだろう。

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