ア・リーグMVP争いで大谷に強力なライバル 米国メディアで議論白熱

エンゼルス・大谷(右)とヤンキースのジャッジ。ともに今年のオールスター戦に出場した=7月19日、ロサンゼルス(ゲッティ=共同)
エンゼルス・大谷(右)とヤンキースのジャッジ。ともに今年のオールスター戦に出場した=7月19日、ロサンゼルス(ゲッティ=共同)

米大リーグで「同一シーズンでの2桁勝利、2桁本塁打」を104年ぶりに達成したエンゼルスの大谷翔平選手(28)。2年連続でのア・リーグの最優秀選手(MVP)獲得が視界に入る二刀流に、今季は強力なライバルが立ちはだかっている。ヤンキースの主砲、アーロン・ジャッジ外野手(30)は今季46本塁打をマーク。米国メディアの一部では「大谷対ジャッジ」をめぐって議論が白熱している。(成績は16日時点)

地元紙がそれぞれ特集記事

昨季は投手として9勝、46本塁打をマークするなど投打の二刀流として活躍した大谷は、満票でMVPを獲得。今季も10勝、26本塁打をマークするなど健在ぶりをアピールしているが、ヤンキースのジャッジも負けてはいない。今季は主軸として46本塁打、100打点とヤンキースを牽引(けんいん)。ア・リーグのシーズン最多本塁打記録(61本)の更新も視界に入っている。

「ア・リーグMVPは大谷か、ジャッジか」。エンゼルスの地元紙、ロサンゼルス・タイムズ(電子版)では15日、このような見出しで大谷とジャッジのMVP争いを特集。大谷のMVP獲得を推すエンゼルスのチームメートの声を紹介した。

一方、ヤンキースの地元紙であるニューヨーク・ポスト(電子版)は13日、ジャッジの特集記事を掲載。「ジャッジの競争相手は、もはやヨルダン・アルバレス(アストロズ)、ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、大谷ではない」として、ジャッジの成績が群を抜いていると指摘した上で「彼(ジャッジ)が(本塁打量産を)最後まで続けることができれば、ベーブ・ルースやミッキー・マントルに並ぶことができるだろう」とヤンキースの往年の名選手と比較した。

8日、マリナーズ戦で本塁打を放つヤンキースのアーロン・ジャッジ(USA TODAY・ロイター)
8日、マリナーズ戦で本塁打を放つヤンキースのアーロン・ジャッジ(USA TODAY・ロイター)

大リーグ公式サイトはジャッジ優勢

地元紙でも見解が分かれる中、大リーグ機構(MLB)の公式サイトは14日、「ア・リーグのMVPレースは、思った以上の接戦」と題した記者やアナリストらによるオンライン討論会の記事を掲載。大谷とジャッジとのMVP争いをテーマに、白熱した議論が展開された。

参加者の一人が「大谷が投打をうまくやっているという理由だけで、MVPを毎年与えてもいいのだろうか」と疑問を呈した上で「競争力のあるチームにいるジャッジの方が(MVPの)価値がある」と持論を展開。一方で、別の参加者は「大谷は昨年よりも良い投手成績を残している」「崩壊しているチーム(エンゼルス)にあって、大谷が毎晩のゲームでもたらしていることには、特別な評価を与えるべきだ」と指摘した。

座談会に出席した4人はいずれも「ジャッジがMVP」との見解で一致したが、ある参加者からは「(シーズン最終盤の)10月最初の週で、状況が変化することもありうる」「ジャッジが(MVP争いで)勝ったからといって、大谷を冷遇することにはならない」といった意見も聞かれた。

MVPは全米野球記者協会(BBWAA)から選出された記者30人による投票で行われ、リーグから選んだ10選手を順位をつけて投票する。現時点ではジャッジが優勢とみられるア・リーグのMVP争いだが、大谷が所属するエンゼルスは40試合以上も試合を残しているだけに、二刀流の巻き返しが注目される。


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