コロナ時短訴訟、飲食店側控訴取り下げ 違法判決確定

グローバルダイニングの長谷川耕造社長(岩崎叶汰撮影)
グローバルダイニングの長谷川耕造社長(岩崎叶汰撮影)

新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づき営業時間短縮命令を受けた飲食チェーン「グローバルダイニング」(東京)が、命令は違憲などとして東京都に損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が16日、東京高裁(鹿子木康裁判長)であり、閉廷後にグローバル社側が控訴を取り下げた。時短命令の違法性を認めた上で同社の請求を棄却した1審東京地裁判決が確定した。

控訴審では、1審判決で職務上の注意義務違反が認定されなかった小池百合子都知事らについて、同社側が16日に証人尋問の採否を決定するよう求めていた。

今年5月の1審判決は、緊急事態宣言の解除決定後に発出された同社への時短命令について、必要性がなく違法と認定。一方で、時短命令の規定自体は合憲と判断し「参照すべき先例がなかった」などとして都知事の過失も認めなかった。

閉廷後に会見した原告側弁護団の倉持麟太郎弁護士は、控訴取り下げの理由について「控訴審で証人尋問が採用される見込みが低く、都側も訴訟を引き延ばそうとしていると判断したため」と説明。

今回の訴訟が係争中であることを理由に自治体のコロナ対応が変わっていない現状があるとも指摘し「この『第7波』のタイミングで、時短命令の違法性を認めた1審判決を確定させることで、行政の実務にも影響を与えられる」と意義を強調した。

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