主張

NHK党の反論 サラリーマンをなめるな

第209臨時国会でNHK党のガーシー氏は参院本会議欠席=参院本会議場(酒巻俊介撮影)
第209臨時国会でNHK党のガーシー氏は参院本会議欠席=参院本会議場(酒巻俊介撮影)

国会議員の仕事は、法律の制定や予算、条約等の承認である。

平たく言えば、論議と議決だ。これに参加しない国会議員の存在はあり得ない。

さきの参院選後初めて召集された臨時国会に初当選したNHK党のガーシー(本名・東谷義和)氏は登院しなかった。

同氏は、日本国内での詐欺トラブルによる逮捕への懸念などを理由として、海外拠点から当分帰国しない意向を表明していた。

国会法と参院規則で議員は召集日と指定された期日に各議院に登院しなければならないと規定されている。

正当な理由なく欠席を続ければ秋の臨時国会で懲罰委員会が開かれ、処分の可能性がある。出席議員の3分の2以上の賛成があれば最も重い「除名」もあり得る。厳しく対処すべきである。

看過できないのはNHK党の党首、立花孝志氏による反論だ。立花氏は自身の動画チャンネルで、おおむね以下のように述べた。

「国会議員は国会に出席するのが仕事だとか言っている人は、サラリーマンと一緒です」「サラリーマンは出勤退勤で時間で仕事をするわけでしょ。国会議員というのは報酬ですから。給料ではなくて、どういうことをするのか、してきたのか」。そして国会議員の仕事は「まじめにやることではなく、国民のために国家のために成果を出す」ことで、「国会に行けばいいというレベルの話ではない」のだそうだ。

サラリーマンを愚弄するのもいいかげんにしてほしい。

多くはそれぞれの持ち場で努力し、工夫し、懸命に働いている。欠席議員の擁護の引き合いに出される筋合いは全くない。

ガーシー氏は、芸能人らの裏話を動画投稿する「暴露系ユーチューバー」として知られ、知名度を武器に参院選比例代表に立候補した。滞在先のアラブ首長国連邦からネットを使って発信するという異例の選挙戦を展開し、28万7千票超を得て初当選した。

立花氏は「6年間1回も出席しない国会議員を作り出したい」と述べたこともあり、今後は海外から国会議員らのスキャンダルを暴露する活動に取り組むらしい。

それがどう「国民のため、国家のため」の成果につながるのか。選挙民たる国民は、厳正に監視する必要がある。

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