中国が「敏感な海域」での操業禁止を漁業関係者に通達 尖閣など念頭か

東シナ海上空から望む尖閣諸島(鈴木健児撮影)
東シナ海上空から望む尖閣諸島(鈴木健児撮影)

【福州(福建省)=三塚聖平】尖閣諸島(沖縄県石垣市)の周辺を含む東シナ海に中国が設定している休漁期間が16日に明けるのを前に、福建省や浙江省の地元当局が「敏感な海域」での操業を行わないよう漁師らに指示していることが15日、分かった。従来の対応を踏襲しているが、指示通りに進むかは不透明な部分もある。

福建省漳州(しょうしゅう)市の当局は7月下旬、地元の漁業関係者に対して「敏感な海域などに行って操業や停泊しない」よう求めたことをインターネット上で明らかにしている。また、浙江省台州市の当局も7月中旬に「敏感な水域に入ることを厳しく禁じる」と漁業関係者に指導したと表明した。

地元当局は「敏感な海域」が具体的にどこを示すのか明示していないが、尖閣諸島の周辺も含まれているとみられる。福建省の漁業関係者は台湾海峡付近でも操業するとみられ、ペロシ米下院議長の訪台が影響を与えるかも注視される。

2016年8月には、大量の中国漁船が尖閣諸島の周辺に押し寄せ、中国公船も含め領海侵入を繰り返した。その際にも、敏感な海域に入ることを禁じる指示が出ていたと指摘されており、中国漁船がどう動くかは見通せない部分がある。

9月29日には日中国交正常化50年の節目を迎えるが、中国側は日本が米欧との連携を強めていることを警戒しており、日中関係は緊張含みの状態が続いている。

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