花田紀凱の週刊誌ウォッチング

(886)情けない『文春』の統一教会叩き

記者会見する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富弘会長(左)ら=東京都千代田区(関勝行撮影)
記者会見する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富弘会長(左)ら=東京都千代田区(関勝行撮影)

『週刊文春』『週刊新潮』は毎週同じ木曜発売で、例年なら夏の合併号も同じ日に出るのだが、なぜか今年はズレている。『新潮』は先週が合併号で、『文春』は今週が合併号。

その『文春』(8月18・25日夏の特大号)、今週もトップは統一教会。

「統一教会の大罪 安倍晋三元首相と統一教会全内幕」

15ページもの大特集だ。

メインの話は第一次政権退陣後の2012(平成24)年4月、安倍元総理が、昭恵夫人たちとともに高尾山に登った。

中に〈保守系シンクタンクを標榜(ひょうぼう)する「世界戦略総合研究所」〉の事務局長がいたということ。〈この組織は統一教会の関連団体だった〉

同研究所筆頭理事の加藤幸彦氏も〈「我々が企画した」〉と証言している。

しかし当時、安倍元総理は、

〈側近の今井尚哉(後の首相補佐官)らと毎年のようにこの山に登り、捲土(けんど)重来を期〉していたのだ。

たいした話ではあるまい。

併載されている石井謙一郎氏(フリーライター、元『文春』記者)のリポート「統一教会の噓を暴く 献金極秘文書」はよくデータを集めているが、基本的には10年以上前の話。

『文春』が新聞、テレビの尻馬に乗って統一教会叩きに熱中は情けない。

『週刊ポスト』(8・19/26)は「安倍晋三元首相と旧統一教会2世 禁断の関係」。

「禁断」はオーバーだが、安保法制に反対して脚光を浴びた「SEALDs(シールズ)」に対抗して、〈現役東大生4人が〉〈「国際勝共連合 大学生遊説隊 UNITE(ユナイト)」〉を結成した(16年1月)という話は初耳。

〈UNITEは参議院選(16年)前にも2度の一斉演説や6大都市でのデモ行進を行なった後、17年に「勝共UNITE」と名前を変更し、活動はいまも続いている〉

が、ぼくの周辺の編集者やメディアの人間に聞いても、「UNITE」のことは誰も知らなかった。

新聞、テレビ、週刊誌は安倍元総理批判のために統一教会の力を意図的に過大評価しているのではないか。

(月刊『Hanada』編集長)

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