関西の設備投資、4年度26・9%増 4年ぶりプラス

関西の企業の設備投資意欲が回復してきた。日本政策投資銀行関西支店がまとめた近畿2府4県の令和4年度設備投資計画によると、全ての産業で前年度実績比26・9%増の1兆2301億円となり、4年ぶりに増える見通しだ。新型コロナウイルス禍からの経済回復が背景にある。もっとも、ロシアのウクライナ侵攻、円安によるエネルギーや資材の価格高騰が懸念材料となりそうだ。

全産業のうち、製造業は45・9%増の5250億円と、3年ぶりのプラス。半導体や電気自動車(EV)、医薬品分野を中心に増える。繊維は工場再編などの大型投資が一服しマイナスとなる。

一方、非製造業も15・7%増の7051億円と、4年ぶりに増える見通しだ。都市部の不動産開発や、観光客の回復を見込んだホテルの新たな建設などが追い風となる。

府県別でも、すべてがプラスとなった。最も伸びが大きいのは、滋賀の58・5%増。化学や紙・パルプで生産能力を強めるための投資などが牽引(けんいん)する。

続いて、和歌山56・7%増▽奈良47・6%増▽京都29・1%増▽兵庫27・1%増▽大阪20・9%増-となった。

先行きについては、エネルギーや資材の価格高騰に警戒が強まっている。

内閣府の7月の景気ウオッチャー調査では、「コスト上昇分の価格転嫁が進まず、採算が悪化して廃業や倒産に追い込まれる、下請けの中小零細企業が増えてくる」(関西の金属製品メーカー)といった経済状況の落ち込みを心配する声が出ており、投資意欲が冷えることが懸念される。

会員限定記事会員サービス詳細