<独自>陸自、無人地上車導入へ 戦闘地域で輸送用

フランスで開かれた防衛装備品展示会に出展された機関砲を搭載する無人地上車両。防衛省は輸送車両の導入に向けた検討を進める=6月13日(ロイター)
フランスで開かれた防衛装備品展示会に出展された機関砲を搭載する無人地上車両。防衛省は輸送車両の導入に向けた検討を進める=6月13日(ロイター)

防衛省が来年度当初予算の概算要求で、陸上自衛隊への無人地上車両(UGV)の導入に向けた経費を計上する方針を固めたことが13日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。これまで自衛隊では航空機と艦艇、潜水艇で無人機の導入に取り組んでいるが、陸上分野は初めて。戦闘地域などでの輸送車両としての運用を念頭に、8月末の概算要求に向け、具体的検討を進めている。

防衛省が来年度当初予算で導入を検討するのは、戦闘地域などで装備や糧食などの物資や負傷隊員を運ぶUGV。衛星通信などで遠隔操作することで輸送作業を効率化するとともに、攻撃を受けた際に輸送要員が死傷するリスクを減らす。

防衛省はすでに、無人航空機(UAV)を導入し、無人水上艇(USV)、無人潜水艇(UUV)の研究開発を行っている。攻撃型UAVの研究も進めているが、無人機は主に情報収集や哨戒目的の使用を前提としており、UGVも輸送目的の使用を念頭に置く。

UGVは2015年ごろから米国や英国、欧州など各国軍で導入され始め、今年6月にパリで開かれた世界最大級の防衛装備品展示会「ユーロサトリ」では、機関砲を搭載した戦闘用UGVも登場した。

来年度当初予算の概算要求に向けた骨子では、防衛力の抜本的強化の柱の一つとして「無人アセット(装備品)防衛能力」が挙げられている。政府が年末までに改定する国家安全保障戦略など戦略3文書でも、主要項目に無人化装備が位置付けられる可能性がある。

民間分野では、国内でも大手ゼネコンがすでに建設現場の建機の自動運転化などに乗り出している。防衛省関係者は無人機の導入について、「陸海空のあらゆる場面で有効利用を検討したい」と話す。

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