国学院栃木、データ重視奏功「王者」を撃破

【国学院栃木-智弁和歌山】六回、勝ち越しの適時二塁打を放つ国学院栃木の長田=8月13日、甲子園(渡辺大樹撮影)
【国学院栃木-智弁和歌山】六回、勝ち越しの適時二塁打を放つ国学院栃木の長田=8月13日、甲子園(渡辺大樹撮影)

第104回全国高校野球選手権大会第8日の13日、37年ぶり2度目の出場の本県代表、国学院栃木は第3試合で智弁和歌山(和歌山)と対戦。5-3で逆転勝ちした。同点の六回に勝ち越しを許す苦しい展開となったが、その裏に4連続長短打で逆転。昨夏の王者、智弁和歌山を退け、夏の甲子園で初の16強進出を果たした。3回戦は第11日の第2試合で九州学院(熊本)と対戦する。

国学院栃木は一回、2死満塁から長田の左前2点適時打で先制するが、二回に追いつかれる。中盤の六回には勝ち越しを許した。

だが、その裏、二回以降無得点に抑えられていた打線が奮起。無死一塁から4番・平井が三塁線を抜く適時二塁打を放ち同点に。さらにチャンスが続き一、三塁から長田が左越え適時二塁打を放ち、勝ち越した。

終盤の八回には「フルスイングすることだけを考えていた」という平井のソロ本塁打で効果的な追加点を挙げ、智弁和歌山を突き放した。

投手陣は、先発左腕の中沢以下、4人の継投で強力な智弁和歌山打線を3点に抑えた。

「負けている展開でもなんとか粘っていく。(エースの)盛永につなげて終盤勝負に持ちこむゲームプランを立てていた」と柄目直人監督。データを重視する采配が的中した。

主将の平井は「こちらに入ってから毎日成長を実感している」と強調。目標とする4強以上進出が現実味を帯びてきた。(星直人)

会員限定記事会員サービス詳細