近江のエース山田、抜群の修正能力 2被弾も崩れず

【近江-鶴岡東】近江の山田は12三振を奪い、149球を投げきった=8月12日、甲子園(水島啓輔撮影)
【近江-鶴岡東】近江の山田は12三振を奪い、149球を投げきった=8月12日、甲子園(水島啓輔撮影)

全国高校野球選手権大会第7日の第3試合。1点リードの三回、近江(滋賀)のエース山田が強打の鶴岡東(山形)打線の一発攻勢にさらされた。先頭の渡辺に左翼ポール際へ同点ソロ、走者を一塁に置いて土屋に左中間席への2ラン。多賀監督は「こんな山田は記憶にない。ショックだった」と振り返ったが、ベンチに戻った本人は「悪い悪い」とナインに謝罪。軽い口調は、もう絶対に打たせないという決意の裏返しだった。

「体が開いて低めの変化球が使えていなかった」と反省。捕手の大橋には「低めに投げるからしっかり止めてくれ」と声をかけた。四回以降は走者は出しても、あと一本は許さなかった。11安打を浴びたが、失点は2本塁打の3点だけ。修正能力の高さを見せつけた。

バックの力も頼もしかった。被弾したその裏、清谷、中瀬の連続適時打で同点とし、無死一、二塁で山田に回した。4番は意地を見せた。追い込まれた後の3球目、レフト左へ勝ち越し適時打を放った。守りでも七回1死一、二塁から、土屋にストレートを捉えられたが、遊撃手の津田が好捕して併殺打とした。8-3で勝利し、山田は「本当に仲間に助けられた試合」と感謝した。

観衆は3万7千人。満員のスタンドを初めて経験した山田は「これが甲子園かと改めて感じた」と充実の表情。一人で投げ抜いて球数は149球。3回戦へ向けて「日本一への通過点。次もしっかりと準備したい」と前を見据えた。(鮫島敬三)

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