浪速風

W杯は社会を映す鏡

サッカーの2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会での出来事。米国―ガーナの試合会場に向かう途中、顔にガーナの国旗をペイントした白人の少年に会った。違和感を覚えて理由を尋ねると、返ってきたのは「だってアフリカ勢だから」の言葉。少年は当然と言わんばかりの態度で答えた

▶多民族国家の南アフリカには、オランダ系のアフリカーナーをはじめとした白人の移民集団がある。母国の南アフリカは早々に敗退したが、少年は「われわれも同じアフリカ人」との発想で、勝ち残っているガーナを応援する気持ちになったようだ

▶当時、現地発のコラムでこの話を紹介した。改めて取り上げようと思ったのは、こうした連帯意識が希薄になっていると感じるからだ。今冬のW杯カタール大会は開幕日が前倒しとなり、12日に100日前となった。盛り上がりはこれからだが、W杯は社会を映す鏡といわれる。中東初開催となる今大会の意義を考えてみたい。

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