総務省元課長の接待問題 再び不起訴

東北新社本社ビル=東京都港区(酒巻俊介撮影)
東北新社本社ビル=東京都港区(酒巻俊介撮影)

菅義偉前首相の長男に関連する「東北新社」の総務省幹部らへの接待問題を巡り、収賄容疑で告発され不起訴となった後、東京第1検察審査会が捜査は不十分として「不起訴不当」と議決した井幡晃三元衛星・地域放送課長について、東京地検特捜部は12日、再び嫌疑不十分で不起訴とした。一連の捜査は事実上終結した。特捜部は「関係証拠を検討した結果、犯罪事実を認めるに足りる十分な証拠がなかった」と説明した。

市民団体は、東北新社が外資規制違反を機に衛星放送事業を子会社に承継させることに関し、便宜を図ってもらいたいとの意向を知りながら、平成29年8~9月、接待や野球観戦チケットの提供を受けたとして告発。特捜部は今年3月に不起訴とした。

市民団体から井幡元課長とともに告発されて不起訴になり、同様に審査を申し立てられた谷脇康彦元総務審議官ら11人については、検審が「不起訴相当」と議決している。

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