さいたま発「ご当地ガチャ」、勢い止まらず次はどこへ

「大宮ガチャタマ」のカプセル玩具自販機=さいたま市大宮区のアルシェ大宮
「大宮ガチャタマ」のカプセル玩具自販機=さいたま市大宮区のアルシェ大宮

さいたま市の有名スポットなどをキーホルダーにしたカプセル玩具の勢いが止まらない。初めはJR大宮駅(同市大宮区)を中心とした地域に焦点を当てた「ご当地ガチャ」だったが、最近では市外、さらには埼玉県外にまで飛び出した。年内には新たに県内外の地域をモチーフにした新商品を発売する予定というが、ご当地ガチャはどこへ向かっているのか。

半分、悪ノリで…

有名スポットをキーホルダーにした「大宮ガチャタマ」第5弾(アルシェ提供)
有名スポットをキーホルダーにした「大宮ガチャタマ」第5弾(アルシェ提供)

ご当地ガチャを企画したファッションビル運営「アルシェ」の中島祥雄社長によると、「最初にアイデアが出たのは令和2年3月だった」という。

新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が発令される直前、コロナ禍の中でも何か面白いことができないかと知人と雑談していたときに、「大宮のグッズが意外に存在しない」という話が持ち上がり、1年かけて「大宮ガチャタマ」の商品化にこぎつけた。

1回300円の大宮ガチャタマでは、ナポリタンで有名な老舗喫茶店「伯爵邸」や日本一参道が長いとされる「氷川神社」、県内を放送地域とする「FM NACK5」などを取り上げた。「企画は半分悪ノリだった」と笑うが、そんな思惑とは裏腹に1カ月程度での販売を想定していた1000個がわずか2日間で品切れ。追加生産、第2弾の発売へとつながった。

埼玉から県外へ

大宮の〝永遠のライバル〟である浦和地区からも声がかかり3年9月に「浦和ガチャタマ」、今年3月には「与野ガチャタマ」も発売。与野ガチャタマには、大宮と浦和に挟まれて埋没しがちな与野地区の立ち位置を見事に表した「与野はすっこんでろ!」という映画「翔んで埼玉」の劇中せりふをモチーフにしたレアアイテムも入れた。

さらに、5月にはさいたま市を飛び出し「川越ガチャタマ」、7月には県境をまたいだ「東銀座ガチャタマ」(東京)も登場。いずれも現地の老舗や街づくりを進める団体の企画協力を仰ぎ、「そのエリア独特の空気感を切り口としたものができるか」という観点から商品にするスポットを決めたという。

次の〝ご当地〟は…

ご当地ガチャは、第1弾の大宮が発売から約1年半で第5弾、浦和が第3弾まで発売。その後加わった与野、川越、東銀座のいずれもヒットし、累計で14万個以上を販売している。

そこで注目されるのが、次はどの地域の「ご当地ガチャ」が発売されるかだ。年内に予定されているのは県内では熊谷市、県外では仙台市、静岡県沼津市。中島さんは「他の地域からも話が相次いでおり、面白くいじれそうなところを考えている」と今後を見据えた。(兼松康)

ご当地ガチャの次なる展望について語る「アルシェ」の中島祥雄社長=さいたま市大宮区
ご当地ガチャの次なる展望について語る「アルシェ」の中島祥雄社長=さいたま市大宮区

ご当地ガチャを企画したアルシェの中島祥雄社長に今後の展望などを聞いた。

――企画したご当地ガチャが爆発的な売れ行きだ

「最初は半分、悪ノリだった。『伯爵邸』のキーホルダーあったら欲しくない? 意外と欲しいよね、といった感じで」

――なぜ人気なのか

「当初は(一部の人にそれなりに受け入れられる)『ややウケ』を狙っていた。大宮の人は地元愛があっても正面から好きとは言わないが、さまざまなスポットを取り上げたのが受けて、こんなに地元愛があったのかと再確認した。他の地域もそうだ。それぞれの地元への愛や思い入れを引き出せるのがうれしい」

――ヒットを受けて

「SNS(交流サイト)などで、『昔の大宮はこうだった』など、ガチャを介してコミュニティーができているのもうれしい。こういう切り口が喜んでもらえるならよかった」

――今後の展望は

「熊谷や仙台など決まっているところに加え、いろんな地域から話が相次いできている。面白くいじれそうなところがあれば、商品化したい。求められる間はできるところまでやってみたい」

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