拉致帰国20年の蓮池薫さん「奪還あきらめないことが必要」

講演で、北朝鮮から帰国後20年の思いを語る拉致被害者の蓮池薫さん=11日午後、大阪市北区の市中央公会堂(永田直也撮影)
講演で、北朝鮮から帰国後20年の思いを語る拉致被害者の蓮池薫さん=11日午後、大阪市北区の市中央公会堂(永田直也撮影)

北朝鮮による拉致被害者で平成14年に帰国した蓮池薫さん(64)が11日、大阪市北区の市中央公会堂で「北朝鮮から帰国を果たして」と題して講演した。「帰れない被害者がいる中で私自身の拉致問題は解決していない」と帰国後の20年を振り返り、「日本が奪還をあきらめていないことをみせることが必要」と訴えた。

講演は超党派の大阪府内地方議員有志でつくる「大阪拉致議連」が主催し、約800人が参加した。

蓮池さんは昭和53年7月、新潟県柏崎市の海岸で拉致され、平成14年10月に帰国。講演では「北朝鮮で結婚し、子供が生まれて帰国をあきらめていた。他の被害者も同様だと思うが、現在は『なぜ自分は帰れないのか』と恐怖の思いで暮らしているのではないか」と語った。

また、拉致問題が動かない背景について「北朝鮮が核開発のため日本より米国を向くようになった。トランプ前米大統領と北の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が2度会談したときがチャンスだった」と指摘。そのうえで、「日本にも独自にかけられる圧力はある。被害者は北が交渉カードとして健康に十分気をつかっているはず。被害者の親の存命中が交渉期限で、北にとっても時間はないと示すべきだ」と強調した。

講演を聞いた同府豊中市の藤田理恵さん(60)は「拉致の実態を聞けてよかった。(拉致被害者の)横田めぐみさんのお母さんがホッとするときが早く来てほしい」と話した。

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