ロシア、イラン製無人機で訓練 米欧兵器に対抗

5月28日、イラン軍が報道機関に提供した軍用無人機とみられる画像(ロイター)
5月28日、イラン軍が報道機関に提供した軍用無人機とみられる画像(ロイター)

【ワシントン=坂本一之】ウクライナ侵略を続けるロシアの当局者が、イランで同国製無人機の運用訓練を受けていたことが11日までに明らかになった。米メディアが米当局者の話として報じた。米国が供与した高機動ロケット砲システム「ハイマース」など米欧の新型兵器を駆使するウクライナ軍に対抗するためとみられる。米シンクタンク、戦争研究所は、イラン製無人機が既にウクライナでの戦闘に使用されたと報告している。

イラン当局はロシアに多数の無人機を供与する契約に基づき、同国への運用訓練をこの数週間のうちに始めたという。

米政府は先月、イランを訪れたロシア代表団が無人機を視察したとされる衛星写真を公開。米CNNテレビはサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らの情報として、ロシア代表団がイランを6月から少なくとも2回訪れて無人機を視察していたと報じていた。

米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、イラン側はミサイル搭載時で航続距離が1600キロ以上の「シャヘド129」と、同約480キロの「シャヘド191」の2機種を紹介したという。イラン外務省はロシアへの無人機供与について関与を否定している。

ウクライナでは同国軍がトルコ製無人機「バイラクタルTB2」で、露軍の車両や地対空ミサイルを破壊している。一方、露軍は戦闘の長期化による兵力や兵器の不足が指摘されており、イラン製無人機を使った攻撃で支配地域の拡大を図る狙いがあるとみられる。

サリバン氏は対ウクライナでロシアがイランと軍事的連携を深めることを警戒している。

9日にはイランの偵察衛星がロシアの宇宙ロケット「ソユーズ」で打ち上げられた。偵察衛星は露軍がウクライナとの戦闘で活用する可能性が指摘されている。

会員限定記事会員サービス詳細