挑発受ければ武力行使も 中国が22年ぶり台湾白書

中国人民解放軍の東部戦区が3日「微博(ウェイボ)」に投稿した軍事演習の写真(共同)
中国人民解放軍の東部戦区が3日「微博(ウェイボ)」に投稿した軍事演習の写真(共同)

【北京=三塚聖平】中国の習近平政権は22年ぶりに台湾問題の白書を発表し、台湾独立勢力や外国勢力の「挑発」を受ければ武力行使も辞さない姿勢を示した。連携を強める台湾の蔡英文政権とバイデン米政権への圧力を強めた形だ。秋の中国共産党大会で習国家主席が台湾統一政策を打ち出す布石の可能性もある。

中国共産党は10日に発表した談話で今回の白書公表について、「中国統一の過程を妨害、破壊する悪質な言動」に対応するためだと指摘。台湾への軍事的圧力を常態化させようとする習政権の姿勢を正当化した。

白書では、台湾に関して「中国に属するという歴史的な経緯は明らかで、法的な事実もはっきりとしている」と主張した。日清戦争後に台湾が日本に「占領」されたことを「中華民族の近代の屈辱の縮図」と位置付け、台湾統一を進める意義を強調。「われわれは歴史上のいかなる時期よりも、祖国の完全な統一という目標に近づき、自信と能力を有している」とした。

白書は「平和統一、『一国二制度』は台湾問題解決の基本方針だ」とする一方で、過去の白書には明記されていた、台湾統一後に中国が「軍隊や行政官を台湾に派遣することはない」との文言が消えた。

また、米国の一部が「中国が平和統一を実現する障害を作り出している」と非難。「『台湾独立』分裂勢力や外部の干渉勢力が挑発し、レッドラインを突破すれば断固たる措置を取らざるを得ない」と威嚇した。

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