新たな変異株BA・2・75 BA・5より流行しやすい可能性

国内各地で感染確認が相次いでいる新型コロナウイルスのオミクロン株の派生型「BA・2・75」について、現在主流の「BA・5」より流行しやすい可能性があるとの研究結果を、国内の研究チーム「G2P-Japan」がまとめた。BA・5への感染による免疫も効きにくい可能性があるという。10日までに査読前の論文を投稿するサイトで報告した。

研究チームの佐藤佳・東京大教授は「BA・5による第7波の動向に加え、BA・2・75という潜在的に高いリスクを持つ変異株が出現していることにも留意すべきだ」としている。

BA・2・75は今年6月にインドで初めて報告され、現在は日本を含む各国で確認されている。

チームはインド国内の感染状況から、感染者1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」を算出。その結果、BA・2・75はBA・5の1・13倍、BA・2の1・34倍高いことが分かった。

また、チームは免疫の有効性を調べるため、BA・2・75のスパイクタンパク質を持つ疑似ウイルスを作成。ワクチン3回目接種から1カ月または4カ月を経た人や、2回以上接種後にBA・1やBA・2に感染した人の血液と混ぜて細胞培養したところ、血液中の抗体がウイルスの細胞感染を防ぐ効果が、BA・2と同程度に低く、BA・5よりはやや高い傾向がみられた。

一方で、BA・5の疑似ウイルスに感染したハムスターの血液では、BA・2・75の感染を防ぐ効果がほとんど確認できなかった。

患者から採取したウイルスとハムスターを用いた実験では、BA・2・75は肺で炎症を起こしやすく、病原性はBA・5と同程度でBA・2よりも高い可能性が示された。

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