ロシア、米の核査察受け入れ停止「制裁で不可能」と説明

ロシアのラブロフ外相(タス=共同)
ロシアのラブロフ外相(タス=共同)

ロシア外務省は8日、米国との新戦略兵器削減条約(新START)に基づく米側の査察受け入れを一時的に停止すると発表した。ウクライナ侵攻を受け欧米が科した制裁で欧米向けのロシアの航空便が止まっており、ロシア側による米国での査察作業が事実上不可能になっていることなどを理由にしている。

侵攻を非難する米国とロシアの対立は正常化の兆しが見えておらず、2026年に期限切れとなる新START後の核軍縮合意の協議は中断している。査察受け入れ停止で、米ロの戦略的安定を巡る環境はさらに不透明感を増しそうだ。

ロシア外務省の声明は、ロシアは新STARTが国際的安全保障と安定に果たす役割を高く評価していると強調。米査察の受け入れ停止は、両国の力の均衡と対等な立場を維持することが目的だと説明している。

新STARTは10年に調印。戦略核兵器の配備数を米ロ軍縮史上、最低水準に制限。年にそれぞれ18回、互いの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射地点、潜水艦や航空機の基地などを現地査察することを認めている。21年1月に5年間の延長で合意。(共同)

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