米国防次官、台湾侵攻「2年以内はない」の評価維持

米首都ワシントンにあるホワイトハウス(共同)
米首都ワシントンにあるホワイトハウス(共同)

【ワシントン=渡辺浩生】米国防総省のカール次官(政策担当)は8日の記者会見で、中国が台湾周辺での軍事演習を継続している問題で、「台湾海峡をめぐる危機は本質的に中国が引き起こした」としたうえで、5発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した弾道ミサイル発射は「米国だけでなく、日本や他の同盟諸国が重視する『自由で開かれたインド太平洋』に対する挑戦」との見解を示した。

カール氏は一方、台湾海峡をめぐる現状変更を試みる中国が「2年以内」に台湾に軍事侵攻する可能性は低いとした従来の判断を見直したかを問われ、「(見直しは)していない」と否定した。

米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は昨年、中国の台湾侵攻が「1~2年という近い将来に起こりえるとは思わない」との見解を示したが、現時点でその評価に変わりはないと指摘したとみられる。

台湾は世界の半導体供給の最重要拠点であり、中国が演習を継続すれば「台湾だけでなく世界経済に影響を及ぼす時期がありうる」とも指摘。「米国の政策は『自由で開かれたインド太平洋』の現状を堅持すること」とし、「航行の自由作戦」で台湾海峡の艦船通過を今後も継続すると強調した。

バイデン米大統領も8日、中国が台湾周辺の軍事演習を継続している状況を「懸念している」と述べた。

会員限定記事会員サービス詳細