7月10日に投開票された参院選の公示前、徳島県美馬市の職員に対し特定の候補者への投票を依頼したとして、徳島県警は9日、公選法違反(公務員の地位利用、事前運動)の疑いで、同市の藤田元治市長(60)を書類送検した。
捜査関係者によると、書類送検容疑は公示前の6月中旬ごろ、市役所内で職員に対し、参院選の比例代表で再選された自民党の足立敏之氏(68)の名刺を配るなどし、投票を依頼したとしている。
藤田氏はこれまでの取材に、名刺を配ったことを認めた上で「応援している候補者がいないと答えた職員に選択肢を提供しただけで、投票のお願いはしていない。(事前運動に当たるかどうかは)分からない」と話していた。
美馬市秘書人事課は取材に「書類送検を確認していないのでコメントは控える」とした。