萩生田氏は留任希望 どうなる安倍派の処遇

閣議に臨む(左から)萩生田光一経産相、岸田文雄首相、松野博一官房長官=5日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
閣議に臨む(左から)萩生田光一経産相、岸田文雄首相、松野博一官房長官=5日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相(自民党総裁)が10日に行う内閣改造・党役員人事では、安倍晋三元首相を失った最大勢力の安倍派(清和政策研究会、97人)の処遇が焦点だ。冷遇すれば、派内で遠心力が働くだけでなく、党全体のパワーバランスにも影響を与えかねない。ただ、野党が追及を強める世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体と関係がある議員も多く、首相が人事で許容する「線引き」にも注目が集まっている。

「継続してやっていくことが望ましいのではないかと僭越(せんえつ)ながら思っている」

安倍派に所属している萩生田光一経済産業相は8日の記者会見でこう述べ、留任を希望した。政権の骨格を維持するとの報道を踏まえ「(代わったら)俺は骨格じゃなかったのか、という思いもある」とも語った。7日には首相と公邸で人事について意見交換したという。

安倍派会長代理の塩谷立(しおのや・りゅう)元文部科学相も8日、首相と官邸で面会し、人事について派の要望を伝えた。

首相の姿勢を示す指標になりそうなのが、安倍派から起用する閣僚数だ。現状は萩生田氏、末松信介文科相、岸信夫防衛相、松野博一官房長官の4人だが、安倍氏は生前、「5人に増やしたい」と話していた。

安倍派幹部は入閣待機組のリストを政府側に伝え、党人事では幹事長、政調会長、総務会長の「党三役」の確保を希望している。中堅議員は「数が増えず、ポストも格落ちになれば不満が残る。派を離れようと考え始める人も出てくるのではないか」と語った。

派内では衆目の一致する安倍氏の後継がおらず、分裂含みといわれている。派内では萩生田、松野両氏に加え、西村康稔前経済再生担当相、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長といった有力者を推す声がある。首相は「政権の安定のために、安倍派の安定を望んでいる」(周辺)とされ、有力者のバランスに配慮するとみられる。

人事にあたっては、議員と旧統一教会との関係も焦点となる。首相は8日に面会した際、塩谷氏に「しっかりと(関係を)調べて、明らかにしてもらいたい」と求めた。派内では萩生田氏が旧統一教会主催のイベントであいさつしたことが明らかになっている。ほかにも関連団体に祝電を送るなど、過去につながりを持った議員は多い。

安倍派幹部は「関係には濃淡があり、首相は線引きを考えているだろう」と指摘。「閣僚はもちろん、中堅若手が中心となる副大臣・政務官人事にも注目している」と語った。

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