容疑者、伯父や妹に謝罪の言葉 母親は「統一教会に申し訳ない」

山上徹也容疑者
山上徹也容疑者

安倍晋三元首相の銃撃事件で、逮捕された山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検、鑑定留置中=が「(事件を起こし)伯父や妹に申し訳ない」という趣旨の話をしていることが、関係者への取材で分かった。一方、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)へ多額の献金を重ね、一家が困窮する原因となった母親に対しては、謝罪の言葉は確認されていない。

「息子が大変な事件を起こした。家庭連合に申し訳ない」。山上容疑者の逮捕後、妹とともに伯父(77)のもとに身を寄せた母親は、捜査当局の事情聴取にそう口にしたという。

伯父によると、母親が入信したのは平成3年ごろ。2千万円、3千万円、さらに1千万円と高額の献金を重ねていった。原資は、自殺した山上容疑者の父親の生命保険金。山上容疑者はこの時期について、ツイッターに《オレが14歳の時、家族は破綻を迎えた》と投稿していた。

山上徹也容疑者が、母親の多額の献金で一家が困窮した当時を振り返ったツイッターの投稿の一部
山上徹也容疑者が、母親の多額の献金で一家が困窮した当時を振り返ったツイッターの投稿の一部

その後も母親は「1回何十万円という献金」(伯父)を繰り返し、一家は困窮を深めた。山上容疑者が高校生の頃には、1歳上の兄から伯父に「食べる物がない」と連絡が入ったこともあった。母親は相続した会社の土地や建物も売却し、伯父は「献金が1億円以上というのは確証がある」と強調する。

多感な時期のつらい経験は、強い恨みへと変わっていった。捜査関係者によると、山上容疑者は逮捕直後から奈良県警の調べで、旧統一教会に対する恨みに繰り返し言及。「自分の人生がこうなったのは母親のせいだ」とも供述した。また、事件を起こしたことについて、伯父や妹に弁護士を通じて謝罪の言葉はあったが、母親に対してはなかったという。

一方、憔悴(しょうすい)しているという母親は今も、家庭連合の経典を手に日々を過ごしているという。

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