病床使用率5割超、26都府県に倍増

防護衣を着用し、新型コロナウイルス患者の回診にあたる看護師=昭和大学病院(同病院提供、一部画像処理しています)
防護衣を着用し、新型コロナウイルス患者の回診にあたる看護師=昭和大学病院(同病院提供、一部画像処理しています)

厚生労働省が5日に公表したデータによると、新型コロナウイルスの流行「第7波」が続く中、全国の26都府県でコロナ感染者向け病床の使用率が5割を超え、前週に比べて倍増した。新規感染者数(人口10万人当たり)も青森、大阪を除く45都道府県で増加している。

2日時点の病床使用率は神奈川で88・0%と前週比で16・8ポイント上昇。静岡、和歌山、福岡、沖縄でも7割を超えた。すべての都道府県で使用率が3割超、青森、島根、広島を除く44都道府県で前週から上昇した。

感染力が強い一方、感染しても無症状か軽症のケースが多いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」が感染の主体となっているとみられるが、重症患者向けの病床使用率が2日時点で5割を超えているのは東京と京都。首都圏や近畿圏などの大都市周辺を中心に上昇が続いている。

4日までの1週間でみた人口10万人当たりの新規感染者数は22都府県で1千人を上回った。沖縄は約2419人、東京が約1629人。人口10万人当たりの療養者数は東京、京都、大阪、熊本、沖縄で2千人を超え、ほぼ全国的に増加傾向が続いている。

「感染ピーク近づいている可能性」

東京医科大・濱田篤郎特任教授の話

この1週間で人口10万人当たりの新規感染者はほぼ全国的に増えている。ただ前週からの増加率は1倍ちょっと。それ以前の2週間では1・5倍から2倍程度だったことを考えると、ピークが近付いている可能性があるが、夏休みが始まると接触機会も増えるので引き続き注意が必要だ。

病床使用率が5割を超える都府県は26と前週の13から倍増した。オミクロン株の派生型「BA・5」は軽症が大半とされ、自宅療養者が多いのが第7波の特徴となっているが、感染者数が増えれば重症者も増える。また、医療従事者に感染が広がれば、病床を確保できていても医療逼迫(ひっぱく)につながる。実際に人員確保が厳しくなっている医療機関もあり、懸念すべき点だ。

行動制限をかけずにピークアウトを迎えたいという政府の考え方は理解できる。欧米などでも同様の方針が取られている。

ピークアウト後も感染者の全件把握を続ける必要があるのかについては、今から検討しなければいけない。全件把握の作業が医療逼迫につながっている側面があるからだ。インフルエンザのような定点観測や重症者数の把握でも流行を追うことは可能だ。(談)

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