米南部テキサス州の裁判所の陪審は4日、26人が死亡した銃乱射事件を「やらせ」と主張して遺族らの名誉を傷つけたなどとして、トランプ前大統領と親しく陰謀論を掲げる政治評論家アレックス・ジョーンズ氏(48)に約410万ドル(約5億5千万円)の損害賠償を命じる決定を下した。米メディアが伝えた。
陰謀論に絡んで賠償支払いが命じられるのは珍しい。極右的主張で知られるジョーンズ氏は、トランプ氏が取り上げた根拠のない陰謀論をこれまで自らのメディアで主張してきた。
訴えていた遺族は2012年、東部コネティカット州ニュータウンのサンディフック小学校での乱射事件で6歳の息子を亡くした。父親は「自分の腕に抱いた息子は頭を打ち抜かれていた」と、ジョーンズ氏を批判してきた。
ジョーンズ氏は当初、事件は銃規制強化を狙ったやらせだったとの主張を展開。遺族側は法廷で「言論は自由だがうそには代償を払う必要がある」などと訴えていた。(共同)