米中、ASEAN会議で非難応酬 林外相演説時に中露退席

5日、カンボジアの首都プノンペンで開かれた東アジアサミット(EAS)外相会議に参加したブリンケン米国務長官(手前)とロシアのラブロフ外相(奥)=ロイター
5日、カンボジアの首都プノンペンで開かれた東アジアサミット(EAS)外相会議に参加したブリンケン米国務長官(手前)とロシアのラブロフ外相(奥)=ロイター

【シンガポール=森浩】東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中露など計18カ国が参加する東アジアサミット(EAS)外相会議が5日、カンボジアの首都プノンペンで開かれた。ブリンケン米国務長官は会議で中国による台湾周辺の軍事演習を「挑発的」と批判。中国の王毅国務委員兼外相も関連会議で米国批判を展開し、先鋭化する米中対立が鮮明となった。

ロイター通信によると、ブリンケン氏はEAS外相会議で、ペロシ米下院議長の台湾訪問に対する中国の反応は「極めて挑発的」だと表明し、中国が軍事演習で「台湾に限らず近隣諸国も威嚇しようとした」と批判した。林芳正外相も中国のミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したことなどを非難した。

ブリンケン氏は同日、記者会見も開き、ペロシ氏訪台は平和的なものだったと改めて強調し、台湾周辺で「われわれは国際法が許す限り、飛行し、航行し、活動する」と述べ、中国の軍事的圧力強化を牽制(けんせい)した。

一方、王氏は4日、「危機を作ったのは米国で、緊張を激化させているのも米国だ」と主張。同日のASEANプラス3(日中韓)外相会議では「後戻りできない事態」につながるとペロシ氏訪台を批判した。

王氏は特に先進7カ国(G7)が発表した軍事演習を批判する声明に反発している。5日のEAS外相会議では林氏の演説時にロシアのラブロフ外相とともに退席。ロシアと共同歩調を取り、G7各国と対峙(たいじ)する姿勢を鮮明にした。

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