偽版画事件、工房経営の男に有罪判決 「真作と判別つかないほど精巧」

東京地裁が入る建物(今野顕撮影)
東京地裁が入る建物(今野顕撮影)

日本画の巨匠ら著名画家の偽版画を制作したとして、著作権法違反の罪に問われた版画工房経営者、北畑雅史被告(68)の判決公判が5日、東京地裁で開かれ、小林謙介裁判長は懲役2年、執行猶予3年、罰金100万円(求刑懲役2年、罰金100万円)を言い渡した。

小林裁判長は、元画商(54)=同法違反罪で有罪確定=と共謀し、平成20年ごろから絵画などの複製を行うようになったと指摘。真作と判別がつかないほど精巧に作成され、著作権者の利益を大きく侵害しているとした上で、「版画制作の職人でありながら規範意識に欠けており、非難を免れない」と述べた。

犯行を発案したのは元画商で、受動的な立場にあったことを考慮しても「刑事責任は相応に重い」としつつ、反省の態度を示していることなどから執行猶予を付けた。

北畑被告は初公判で起訴内容を認めていた。

判決によると、元画商と共謀し、29年1月~30年12月ごろ、奈良県大和郡山市の工房作業所内で、画家の東山魁夷(ひがしやま・かいい)さんの「白馬の森」など5作品7点を複製し、著作権を侵害した。

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