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産経抄

8月4日

1918年に始まったスペイン風邪のパンデミック(世界的大流行)により、米国でも死者は55万人にのぼった。大リーグの選手にも感染が広がった。あのベーブ・ルースもその一人である。

▼さらに米国が第一次世界大戦に参戦したために、200人を超える選手が戦地に赴いた。つまり、大リーグは極度の人手不足に陥った。当時、レッドソックスの投手だったルースは登板のない日には、野手としてバッターボックスに立つようになる。豪快なバッティングはたちまち観衆の耳目を集めた。

▼この年、レッドソックスはワールド・チャンピオンとなる。ルースはホームラン11本、投手として13勝を挙げた。現在ならMVP級の活躍である。作家の佐山和夫さんによれば、ルースの二刀流は、スペイン風邪によって生み出された(『それはパンデミックから始まった』)。

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