関西電力美浜3号機 水漏れで運転再開を延期

関西電力美浜原発3号機=福井県美浜町
関西電力美浜原発3号機=福井県美浜町

関西電力は3日、定期検査中の美浜原発3号機(福井県美浜町)について、1日に建屋内で発生した水漏れへの対応のため、10日に予定していた運転再開を延期すると発表した。再開時期は未定という。

関電によると、水漏れは原子炉補助建屋内で発生。1次冷却水の外部流出を防ぐため原子炉格納容器のポンプに注入する水約7トンが漏れた。微量の放射性物質を含むが建屋の外部に漏れておらず、環境や作業員への影響もないとしている。

水のフィルターを収める部品から漏れたとみられ、漏水は止まっている。関電は復旧を急ぐとともに、原因を詳しく調べる。

美浜3号機は昨年6月、運転期間を「原則40年、最長で延長20年」とする現行ルール下で初めて再稼働したが、テロ対策の「特定重大事故等対処施設」(特重施設)が未完成だったため同10月に停止。当初、運転再開は今年10月としていたが、夏場の電力需給安定のために国からの要請もあり、工事の効率化により前倒し。8月10日に原子炉を起動し、12日に発送電を再開するとしていた。

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