「救急隊に食事の時間を」 さいたま市消防局のツイッターが大反響 「いいね」17万突破

さいたま市消防局では昨年、6万6千件を超える救急出場があった=3日、さいたま市(浅野英介撮影)
さいたま市消防局では昨年、6万6千件を超える救急出場があった=3日、さいたま市(浅野英介撮影)

さいたま市消防局の公式アカウントが投稿した「救急隊に食事の時間を!」と呼びかけるツイッターが、SNSで大きな反響を呼んでいる。投稿から1週間が経過し、「いいね」はすでに17万、リツイートも7万をすでに突破した。同市消防局では「(反響の大きさは)予想していなかった。隊員を気遣っていただき、ありがたい」としている。

1日当たり300件を超える日も

「救急出場が続くと、救急隊が消防署に帰れない時があります。そんな時は、出場できる体制を取りつつ、救急隊がコンビニ等で飲食物を購入し食事をする事がありますので、ご理解をお願い致します」(原文ママ)

7月26日、さいたま市消防局の公式アカウントが「救急隊に食事の時間を!」というタイトルでこのように投稿すると、ユーザーからは「ちゃんとした美味しい物を食べてゆっくり休んでください」「食事も取らずに走り回って救急隊員さんが倒れたら本末転倒」と賛同や支援する意見が多く寄せられた。

市の救急統計によると、令和3年の救急出場回数は6万6440件。今夏は猛暑による熱中症に加え、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、「1日当たり300件を超えることもある」(救急課)というほどの激務だ。さいたま市消防局では実際、救急隊員が医療機関に併設されているコンビニエンスストアや売店を利用して飲食物などを購入するケースがあるという。

今回のツイッター投稿について、さいたま市消防局は「救急隊員は連続して出場する機会が多い。いろんな価値観を持つ方がいる中、隊員が食事をとりやすい環境を整備するため(ツイッターで)理解を求めた」(同)と説明する。

約6割の消防本部「食事時間確保できず」

隊員の食事時間の確保は、全国の消防本部が抱える課題でもある。

総務省消防庁が平成29年に開催した「救急業務のあり方に関する検討会」の際にまとめたアンケートで、160の消防本部に対して「正規の時間に食事時間が確保できているか」と尋ねたところ、約6割が正規の時間帯に昼食・夕食を摂取できていないことが分かった。

東京消防庁では、連続出場などによって食事時間を経過した救急隊について、各消防署に戻る途中でコンビニなどを利用した食事を許可している。千葉県の船橋市消防局でも、医療機関の売店や自動販売機での飲食物などの購入を認めている。

さいたま市消防局は市のウエブサイトで「救急隊は休憩や食事の時間も常に出場体制を整えており、指令があれば食事を中断して出場します」としている。(浅野英介)



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