中国、ミサイル含む軍事演習 台湾周辺「長期的なもの」

ペロシ米下院議長の台湾訪問を受け、台湾周辺で軍事演習を開始したことを報じる3日付の中国各紙(共同)
ペロシ米下院議長の台湾訪問を受け、台湾周辺で軍事演習を開始したことを報じる3日付の中国各紙(共同)

中国人民解放軍は2日深夜から、台湾海峡での長距離実弾射撃や、台湾の東方海域でのミサイル試射を含む「合同軍事行動」を始めた。ペロシ米下院議長の訪台をめぐり反発を強めている。4~7日には台湾を取り囲む6つの空・海域で軍事演習を行うとした。米軍も台湾東方のフィリピン海周辺に空母を展開。緊迫の度合いが高まっている。

中国側は「米国の台湾問題への否定的な振る舞いに対する厳正な威嚇、『台湾独立』勢力への重大な警告だ」としている。

中国国営中央テレビは3日、戦闘機が離陸したり艦艇が航行したりする演習の模様を伝えた。4~7日の「重要軍事演習」の期間中は、演習を行う空・海域に船舶と航空機が進入することを禁じた。台湾の民間輸送にも影響が及ぶとみられる。

台湾の国防部(国防省)は3日未明、中国軍機の延べ21機が2日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入したと発表した。

中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は3日の社説で、中国側の対抗措置が「一時的ではなく、長期的なものになる」とした。

中国軍は、1996年に行われた台湾総統選を威嚇するため、台湾海峡でミサイル演習を強行した。中国メディアは、当時との違いについて「今回の最大の特徴は演習区域が台湾を包囲していることだ」という軍事専門家の見解を伝えた。

中国は今年6月に3隻目の空母「福建」を進水させるなど軍備強化を進めており、台湾側に「成果」を見せつける狙いもあるとみられる。

一方、米海軍は、原子力空母ロナルド・レーガンや強襲揚陸艦「トリポリ」などを、台湾東方のフィリピン海周辺に展開させた。同海軍側は「通常」の動きだとしている。ロイター通信が伝えた。(北京 三塚聖平、ワシントン 坂本一之、台北 矢板明夫)

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