【北京=三塚聖平】中国・上海市で、新型コロナウイルス対策のため実施された都市封鎖(ロックダウン、3月下旬~5月末)が解除されてから、1日で2カ月が過ぎた。長期にわたる封鎖の打撃は大きく、上海の今年上半期の経済規模は北京に抜かれ、初めて「中国1位の経済都市」の座を明け渡した。解除後も感染再拡大を恐れて大規模なPCR検査が繰り返されるなど、封鎖前の生活は完全には戻っていない。
国家統計局が7月中旬に発表した今年上半期(1~6月)の地域別の実質域内総生産(GDP)で、上海は前年同期比5・7%減の1兆9349億元(約38兆円)だった。一方、北京市は0・7%増の1兆9352億元と上海を上回った。
上海だけでなく北京でも5月を中心に感染対策として制限が強化されていただけに、上海が受けた打撃の大きさがうかがえる。