AOKI前会長ら元理事に面会、便宜要請か

(左から)東京五輪・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事、AOKIホールディングスの青木拡憲前会長
(左から)東京五輪・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事、AOKIホールディングスの青木拡憲前会長

東京五輪・パラリンピック組織委員会元理事の資金受領事件で、紳士服大手「AOKIホールディングス」の青木拡憲(ひろのり)前会長(83)が部下の幹部社員とともに組織委の高橋治之(はるゆき)元理事(78)が経営に関与する飲食店を訪れ、高橋氏と面会していたことが30日、関係者への取材で分かった。AOKI側が高橋氏への依頼を念頭に、五輪関連の要望事項を記載した文書を作成していたとみられることも判明した。

東京地検特捜部は、この面会の場でAOKI側が文書に基づき、高橋氏に五輪関連事業で便宜を図るよう要望した可能性もあるとみており、詳しい状況や経緯を調べている。関係者によると特捜部は事件の関係先としてこの店を捜索した。

関係者によると、青木氏は高橋氏のコンサルティング会社とAOKIの関連会社が平成29年に月額100万円のコンサル契約を締結後、AOKI幹部らを連れて高橋氏が経営に関与する東京都港区のステーキ店を訪れ、高橋氏と会食した。

30年10月、AOKIは組織委とスポンサーシップ契約を結んで東京五輪のオフィシャルサポーターとなり、大会エンブレムを使った公式ライセンス商品などを販売した。

AOKI側は、組織委理事である高橋氏に対し、AOKIの五輪関連事業で依頼したい事項を文書にまとめていたという。

組織委理事は「みなし公務員」に当たる。特捜部は、賄賂を贈る際に特定の行為を行うよう依頼する「請託」があった場合、通常の収賄容疑よりも罪が重くなる受託収賄容疑で高橋氏を捜査。面会でのやり取りがAOKI側の高橋氏に対する請託に当たるか慎重に検討しているもようだ。

高橋氏は特捜部の任意聴取に対し「日頃から会話をするのは青木氏だけでAOKI幹部の話は聞いておらず、文書も見ていない」と説明。組織委理事としてAOKI側に便宜を図ったことを否定しているという。

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