第167回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が7月20日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、賞創設以来、初めて候補者全員が女性となった芥川賞は高瀬隼子(じゅんこ)さん(34)の「おいしいごはんが食べられますように」(群像1月号)に、直木賞は窪美澄さん(56)の「夜に星を放つ」(文芸春秋)に決まった。選考会での講評を紹介する。
「人間の嫌さやダメさ」
高瀬さんの「おいしいごはん~」に決まった芥川賞。会見した川上弘美選考委員は「どれも拮抗(きっこう)していて粒のそろった候補作だった」と振り返った。