東北山間部での再エネ開発、東京ドーム1200個分

東北地方の山間部で開発された太陽光・風力発電の分布状況(令和4年7月時点、一般財団法人日本熊森協会作成・提供)
東北地方の山間部で開発された太陽光・風力発電の分布状況(令和4年7月時点、一般財団法人日本熊森協会作成・提供)

関西電力が宮城、山形両県にまたがる蔵王連峰での風力発電計画を地元の反対を受けて撤回するなど、再生可能エネルギーの大規模開発に波紋が広がる中、東北地方6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の面積が総計5613ヘクタールに上ることが30日、自然保護団体「一般財団法人日本熊森協会」(兵庫)の調査で分かった。これは東京ドーム1194個分に相当する面積。大半は太陽光だが、風力発電の大規模開発計画も急増している。

同協会の調べによると、東北6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の開発面積は、今月時点で443カ所5613ヘクタール。内訳は、宮城199カ所2086ヘクタール▷福島116カ所1615ヘクタール▷岩手66カ所825ヘクタール▷青森27カ所759ヘクタール▷秋田24カ所190ヘクタール▷山形11カ所138ヘクタール-だった。

全国では2万3843ヘクタール(太陽光2万3009ヘクタール、風力834ヘクタール)といい、東北6県で全国の約24%、4分の1近くを占める。

同協会の水見竜哉主任研究員(29)は「特に宮城県は山林を開発してメガソーラーや風車を作った場所が圧倒的に多い」と指摘、自然環境への悪影響を懸念する。

とりわけ風力発電をめぐっては近年、風の適地が多いとされる北海道と東北地方の山間部に大規模開発計画が集中。資源エネルギー庁の資料によると、1メガワット以上の事業のうち標高250メートル以上の山間部での事業の割合は、平成25年度の6%から令和元年度は46%に急増している。

住民団体の全国組織「風力発電を地域から考える全国協議会」の佐々木邦夫共同代表(54)は「日本は山林が7割を占め、欧米などと違って巨大な風車が生活圏のすぐ近くに建設されることになる」と指摘。「景観や希少な鳥への悪影響、低周波音による健康被害、土砂災害の危険性など、住民の不安や懸念がぬぐえない」と訴える。

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