埼玉・聖望学園、13年ぶり甲子園切符 浦和学院との投手戦制す

【聖望学園―浦和学院】甲子園出場を決め、喜びを爆発させる聖望学園ナイン=26日午後、埼玉県営大宮公園球場(星直人撮影)
【聖望学園―浦和学院】甲子園出場を決め、喜びを爆発させる聖望学園ナイン=26日午後、埼玉県営大宮公園球場(星直人撮影)

第104回全国高校野球選手権埼玉大会(埼玉県高野連など主催)は26日、県営大宮公園球場で決勝戦が行われ、今大会ノーシードの聖望学園が昨夏の王者・浦和学院に1―0で勝利し、13年ぶり4回目の夏の甲子園出場を決めた。全国大会は8月3日に組み合わせ抽選会が行われ、同6日に開幕する。

決勝戦は両チームのエースが先発し、息詰まる投手戦となった。

聖望学園は三回、先頭打者の菅野が三塁打で好機を作ると2番・大橋が適時打で先制し、これが決勝点となった。

エースの岡部は9回4安打無失点の好投を演じ、チームを勝利に導いた。抜群のコントロールでストライク先行の投球を披露し相手打線を寄せ付けなかった。

対する浦和学院は、「超攻撃型野球」と評される強力打線が沈黙、苦しい試合展開を強いられた。エースの宮城は9回1失点と好投したが、ボールが先行する場面も目立ち、本来の持ち味を発揮できなかった。

強靱な精神力で完封~聖望学園3年・岡部大輝投手

まさに独壇場だった。

強豪・浦和学院と激突した決勝戦。苦しい局面を迎えたときも、逆にピンチを脱したときも、マウンド上で焦りや安堵(あんど)を表に出すことは決してなかった。淡々と9回を投げきり、浦和学院打線を抑えて完封勝利を挙げた。

【聖望学園―浦和学院】強力打線を抑えた聖望学園の岡部大輝投手=26日午前、埼玉県営大宮公園球場(星直人撮影)
【聖望学園―浦和学院】強力打線を抑えた聖望学園の岡部大輝投手=26日午前、埼玉県営大宮公園球場(星直人撮影)

強靱(きょうじん)な精神力を育てたものは、長く苦しい模索の時期だった。投球フォームが定まらず自信を持てないまま試合に臨み続け、昨年夏の大会では浦和学院に満塁弾を許した。コールド負けを喫した試合は「何度も夢に出てきた」という。

自分で「これだ」と思えるフォームを見つけたのは3年に進級した頃だった。過去にけがをした右肩に過度な負担をかけない独特の投げ方だ。満を持して「最後の夏」に臨んだエースに、岡本幹成監督は「一生に一度のピッチングだった」と賛辞を送る。

甲子園出場が決まったことを真っ先に報告したい相手はだれですか?

試合後のインタビューで尋ねると、「両親」という答えが返ってきた。野球を始めた小学2年の頃から支えてくれた、かけがえのない存在なのだという。

「言葉にできないほど感謝している…」

表情一つ変えず力投したエースは、この日初めて涙を浮かべた。(星直人)

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