世界陸上で日本勢好成績 パリ五輪へ膨らむ期待

世界陸上選手権 男子20キロ競歩で優勝し、日の丸を掲げる山西利和=15日、米オレゴン州ユージン(代表撮影)
世界陸上選手権 男子20キロ競歩で優勝し、日の丸を掲げる山西利和=15日、米オレゴン州ユージン(代表撮影)

24日に米オレゴン州ユージンで閉幕した陸上の世界選手権で、日本勢は金1、銀2、銅1の過去最多タイとなるメダル4個のほか、入賞5の好成績を残した。26日で開幕まで2年となった2024年パリ五輪へ期待が膨らむ。さらなる飛躍には、いかに海外での経験値を高めていくかがカギになる。

競歩はメダル3個を獲得し、「お家芸」にふさわしい成績を残した。男子20キロでは山西利和(愛知製鋼)が日本選手初の連覇を達成し、池田向希(旭化成)が銀メダルを獲得するワンツーフィニッシュ。35キロでも川野将虎(同)が銀メダルに輝いた。

2年後のパリ五輪へ若い芽も出てきた。男子20キロの住所大翔(順大)は22歳で初出場し8位に入賞した。女子20キロでは23歳の藤井菜々子(エディオン)が6位入賞を果たした。

女子やり投げの北口榛花(JAL)は銅メダルをつかんだ。男子100メートルのサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)は世界選手権で日本勢初の決勝に進み、7位に入った。2人には、日本陸連が国際舞台での活躍が期待される若手を育成、強化する「ダイヤモンドアスリート」制度の修了生という共通点がある。若い時から海外で武者修行を続けてきた経験が、大舞台で結実した。

男子1600メートルリレーは過去最高の4位に入った。平均年齢23・5歳の4人で挑み、メダルまであと一歩に迫った。女子100メートル障害の福部真子(日本建設工業)は初の大舞台で日本記録をマークした。今後経験を積めば、さらなる好成績が見えてくる結果だった。

東京五輪で入賞した田中希実(豊田自動織機)や三浦龍司(順大)は満足できる結果を残せなかった。海外での世界大会で対応に苦しんだ印象だ。日本選手団監督の山崎一彦強化委員長は「海外の選手と戦う土俵に、日常的にいる状況を作らないといけないと痛切に感じた」と話した。今後、選手の海外派遣など支援していきたい考えだ。

貴重な経験の場を失った選手もいた。期間中に6選手が新型コロナウイルス陽性となり、欠場者も出た。日本陸連や所属先などによる心身のケアが重要になる。今後も新型コロナの影響はしばらく続くとみられる。自身も陽性となった山崎委員長は、「国際競技を続けていく上では、免疫力のアップをしていかないといけない」と強調した。(小川寛太)

会員限定記事会員サービス詳細