秋葉原無差別殺人事件、加藤死刑囚の刑執行

加藤智大死刑囚
加藤智大死刑囚

東京・秋葉原で平成20年、7人が死亡、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件で殺人罪などに問われた元派遣社員の加藤智大(ともひろ)死刑囚(39)=東京拘置所=の死刑が26日午前、執行された。政府関係者が明らかにした。執行は昨年12月以来で、岸田文雄政権としては2回目。古川禎久法相が命令した。

白昼の歩行者天国を襲い、日本社会を震撼(しんかん)させた通り魔事件は、発生から14年で大きな節目を迎えた。事件後、秋葉原の歩行者天国は一時中止。事件を受け、ダガーナイフの所持を禁止する改正銃刀法が施行されるなどした。

事件は20年6月8日午後0時半ごろ発生。確定判決によると、加藤死刑囚は東京都千代田区のJR秋葉原駅近くの歩行者天国にトラックで突っ込み、通行人3人を殺害、2人にけがをさせた。さらに刃渡り約12センチのダガーナイフで刺して4人を殺害、8人に重軽傷を負わせた。逮捕後、鑑定留置を経て同年10月に東京地検に起訴された。

公判では責任能力が争点となった。弁護側は「精神疾患による心神喪失か心神耗弱だった疑いがある」と主張。しかし、23年3月の1審東京地裁は完全責任能力を認め、携帯電話の掲示板サイトで「成り済まし」や「荒らし」といった嫌がらせを受け、怒りを募らせたと動機を認定。死刑を言い渡した。

24年9月の2審東京高裁の控訴審判決も1審判決を支持。最高裁は27年2月、「残虐な犯行で、社会に与えた衝撃は大きい」と加藤死刑囚の上告を棄却し、死刑が確定した。

前回の執行は、兵庫県加古川市の7人刺殺事件の藤城康孝元死刑囚=執行時(65)=と、群馬県のパチンコ店員2人殺害事件の高根沢智明=同(54)、小野川光紀=同(44)=の両元死刑囚が対象となった。

犯行が行われた交差点では、現場検証と被害者の応急処置が続いていた=2008年06月08日午後1時22分、東京都千代田区外神田(鈴木健児撮影)
犯行が行われた交差点では、現場検証と被害者の応急処置が続いていた=2008年06月08日午後1時22分、東京都千代田区外神田(鈴木健児撮影)

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