透明化に向けた一歩 グーグル、MSが初の法人登記

日本国内で法人登記をしていなかった米グーグルや米マイクロソフトが、法務省の再三の要請に応じる形で、ようやく登記を済ませた。インターネット上で情報発信や通信販売などの場を提供する「デジタルプラットフォーマー」である大手IT企業を巡っては、影響力の大きさに対して「情報開示や顧客保護が不十分だ」との指摘が根強い。今回の登記も、透明化に向けた一歩といえそうだ。(荒船清太)

国内では令和2~3年にかけて、デジタルプラットフォーマーに情報開示を義務付けたり、消費者保護を図ったりする新法が相次いで制定。その付帯決議で求められたのが、外国企業への法人登記促進だった。

背景には、交流サイト(SNS)での誹謗(ひぼう)中傷の被害や、通信販売サイトでのトラブルの増加などがある。

被害者が中傷メッセージの送信元を特定するため、発信者情報の開示請求を行ったり、サイト運営者を訴えたりしようとしても、運営業者の多くは海外企業。国内に登記がなければ、海外の本社に外国語の書類をわざわざ郵送する必要があり、手続きが煩雑で時間もかかる。

消費者庁関係者は「発信者情報の開示請求をした際などには、外国語への翻訳などに手間取り、開示が間に合わないケースもある」と明かす。

国内で法人登記されれば、日本での代表者とその住居が公的書類に明記される。発信者情報の開示請求などをする場合でも、日本語の書類をその代表者の住所に郵送すれば済むため、手続きが迅速化される見込みだ。

法務省の担当者は「引き続き海外企業の登記の履行に向け、スピード感を持って取り組んでいく」としている。

デジタルプラットフォーマーである大手IT企業に対してはこのほか、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などで、自国内に事業拠点がなくても課税するデジタル課税の議論も進んでいる。

米グーグルなど日本で初登記 トラブル処理など迅速化

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