<独自>「経済安保推進室」8月1日に発足へ 政府

閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=10日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=10日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府が経済安全保障の強化に向け、内閣府に設置予定の「経済安全保障推進室」(仮称)について、8月1日に発足させる方向で調整していることが23日、分かった。5月の経済安保推進法の成立を受け、関係省庁間にまたがる問題の調整や対応にあたる。国家安全保障局(NSS)とともに経済安保政策の司令塔機能を果たしていくことになる。複数の政府関係者が明らかにした。

政府は6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太の方針」で、「情勢の変化に柔軟かつ機動的に対応する観点から関係省庁の事務の調整を行う枠組みを整備する」として、推進室の設置を盛り込んだ。

設置時期に関しては、経済安保推進法の公布(5月18日)から6カ月以内とされていたが、小林鷹之経済安保相はこれまで「可及的速やかに、6カ月ということを待たず、前倒しして立ち上げていく」と語っていた。

推進室は、昨年11月に法制化に向けて内閣官房に設置した「経済安全保障法制準備室」の名称を変更して立ち上げ、発展させる方針。準備室の職員は約50人だが、推進室への移行に伴って、経済産業省など関係省庁から出向する人員も増やしていく方向で準備を進めている。

中国の軍事、科学技術面での台頭や、ロシアによるウクライナ侵攻などを受け、国民生活に影響する重要物資の安定調達など、経済活動と安保を一体的に捉える観点が不可欠になっており、経済安保の重要性は一層増している。

経済安保推進法は、半導体など重要物資のサプライチェーン(供給網)の確保▽基幹インフラ(社会基盤)設備の事前審査▽先端技術開発▽特許の非公開-の4つの柱で構成されている。政府は今後、法律の基本方針や基本指針を定め、詳細な規制対象などについて政省令で具体化していく方針だ。

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