五輪組織委元理事、4500万円受領でAOKI前会長聴取

東京五輪・パラリンピック組織委の高橋治之元理事
東京五輪・パラリンピック組織委の高橋治之元理事

東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之(はるゆき)元理事(78)が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」(横浜市)側と自身が代表を務める会社との間でコンサルタント契約を結び、少なくとも計約4500万円を受け取っていたことが20日、関係者への取材で分かった。組織委の理事は「みなし公務員」に当たり、職務に関する金品の受領は禁止されている。東京地検特捜部も経緯を把握、AOKIホールディングス前会長の青木拡憲(ひろのり)氏(83)を任意聴取するなど、慎重に捜査している。

組織委は平成26年1月に設立。スポンサー企業の選定などで幅広い権限があった。高橋氏は大手広告会社「電通」の元専務で、同年6月、組織委の理事に就任。サッカーのワールドカップ(W杯)をはじめ国際的なスポーツビジネスに深くかかわった経験を持つ。

関係者によると、高橋氏が代表を務めるコンサルティング会社「コモンズ」(東京)は29年7月、AOKIとコンサルタント契約を締結。大会が閉幕した昨年までの間、月100万円程度をコンサル料などとして受け取っていたという。

一方、AOKIホールディングスは30年10月、組織委とスポンサーシップ契約を結び、大会エンブレムの使用権などが与えられる「オフィシャルサポーター」となった。エンブレム入りのスーツなど公式ライセンス商品を販売、選手らが大会で着用した公式服装の製作も手掛けた。

東京五輪・パラリンピック特別措置法では、組織委の役員や職員は、みなし公務員と規定。職務に関して金品などを受領し、賄賂性があるとされれば収賄罪に問われる恐れがある。国際オリンピック委員会(IOC)の倫理規程でも、五輪関係者は、大会に関わる報酬や手数料などを要求したり受け取ったりしてはならないと定められている。

産経新聞の取材に対し高橋氏は、コンサルタント契約や金銭のやり取りを認めた上で「五輪に関する働きかけは一切していない」と強調。AOKIは「回答は差し控える」としている。

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