熱海盛り土撤去命令「応じられず」 前所有者側が静岡県に弁明書

静岡県が発生直後にドローンで撮影した土石流の起点=2021年7月3日、静岡県熱海市(県提供)
静岡県が発生直後にドローンで撮影した土石流の起点=2021年7月3日、静岡県熱海市(県提供)

昨年7月の静岡県熱海市での大規模土石流災害にからみ、土石流起点に残存する盛り土を撤去するよう措置命令を受けている旧土地所有者側は19日、「応じられない」とする弁明書を静岡県に提出した。

旧所有者である神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)は弁明書の中で、誰が盛り土を造成したかは明確でなく、撤去を旧所有者に求めるのは「事実誤認だ」と指摘し「撤去には応じられない」とした。また今月1日施行された静岡県の盛り土規制条例を造成時にさかのぼって適用するのは憲法違反だと主張している。

平成19年に熱海市へ盛り土造成を申請した旧所有者はこれまで「土地を貸しただけで盛り土をしたのは別の業者」と主張している。

残存する約2万立方メートルの盛り土を巡っては5月末、市が旧所有者に措置命令を出した。ただ新たな県条例施行で行政指導の権限が県に一元化されたため、県が弁明書の提出を今月19日を期限として求めていた。

県は8月中にも改めて旧所有者へ措置命令を出す方向で、着手されなければ、行政で撤去後に費用を強制徴収する「行政代執行」も視野に入れるとしている。

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