露軍の砲撃数減少 兵站乱れが一因か 米研究所

高機動ロケット砲システム「ハイマース」(Tony Overman提供・AP=共同)
高機動ロケット砲システム「ハイマース」(Tony Overman提供・AP=共同)

ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナ側は16日、東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)の露軍の弾薬庫など2カ所を米国製の高機動ロケット砲システム「ハイマース」で破壊したと発表した。米シンクタンク「戦争研究所」は16日、「ドンバスで露軍の砲撃がここ最近、大幅に減っている」と指摘。ウクライナ軍が進めるハイマースでの兵站(へいたん)破壊戦術が露軍の戦闘力を低下させている一因だと分析した。

戦争研究所は、米航空宇宙局(NASA)が世界中の熱源を公開しているサイト「FIRMS」を基に露軍の砲撃数を分析。今月10日ごろからドンバスでの砲撃が著しく減少しているとした。同研究所は要因として、ハイマースによる弾薬庫の破壊のほか、露国防省が今月上旬に表明した「戦力補充」のための攻勢の一時停止が影響している可能性があるとした。

ハイマースは6月下旬にウクライナ軍が実戦投入し、南部などで露軍の弾薬庫や基地など30カ所以上を破壊したとされる。

ただ、露国防省の今月16日の発表によると、ショイグ国防相は各方面の指揮官に対し、ウクライナ軍からの長距離攻撃を防ぐよう指示。事実上、ハイマースへの対処を命じたもので、戦争研究所は「攻勢再開の表明だ」との見方を示した。

その上で同研究所は「露軍の砲撃の減少が戦闘力低下によるものか攻勢の一時停止によるものかは、今後数日間の戦況である程度、判明する」と予測した。

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